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長野市にある漢方とハーブのお店なつめや

漢方とハーブのお店 なつめや

長野市にある漢方とハーブのお店なつめや
2018/10/15

冷え性のタイプも様々

冷え性のタイプも様々

一言に冷え性、と言っても色々あります。
カウンセリングでも冷え性のご相談では
何が原因でどこが冷えているのかを詳しく探り、
それに対応した漢方薬をお作りします。

冷え性で手足の末端が冷えるのか、お腹が冷えるのか
腰が冷えるのか、お尻が冷えるのか、全身が冷えやすいのか
体温はどうか?など細かくお伺いします。

・体温そのものが低いタイプ
・末端冷えタイプ
・お腹・腰冷えタイプ
・冷えのぼせタイプ

に大きく分けて考えていきます。

 

☆全身が冷えやすいタイプ

体温が34度台〜35度台で身体のエネルギーそのものが低く、
胃腸やホルモンバランスなども弱いケースがあります。
そのため、全身を温めながら胃腸の働きを活発にします。
元々のエネルギーが弱い場合を『腎』の力不足と考えることもあります。
エネルギーをしっかり食べ物から取り入れ、循環させて
いくようにしていきます。気血の両方が不足しやすいため気血を補い、
温めることがメインになります。
食べ物では辛いものや刺激の強いものは控えて、胃腸に優しいもの、
タンパク質、また、黒い食材を少量ずつでもいいのでこまめに取り入れる
ことをお勧めします。また、極端に体温が低い場合は甲状腺ホルモンの
問題を含んでいることもあります。

 

☆末端冷えタイプ

血流が悪いこともありますが、血が不足していることもあります。
血を補いつつ、巡らせる漢方薬が中心となります。
血が少ない『血虚』という状態は胃腸の弱さが元にある
ことも考えられますので、やはり胃腸の働きを活発にしながら
ということも併せていきます。疲れやすい方は
『気虚』を補うように、補気させることも大切です。
疲れすぎないような軽い運動もオススメです。
黒酢や青魚など血流が活発になりやすい食材を取り入れましょう。

 

☆お腹・腰冷えタイプ

お腹が弱くて下痢をしやすい、腰が冷えてぎっくり腰をしやすい
という方々は『腎』と『脾・胃』の弱さがありますので、そのどちらも
補い活発にしていくようになります。
どちらかというと『腎』を補うことを中心に考えていくと
胃腸の働きも活発になります。
糖質を控えて、山芋・長芋・黒い食材を多く取り入れるように
します。夜も早めの就寝を心がけてください。

 

☆冷え・のぼせタイプ

のぼせるタイプの方は基本的には体力はある方々で
ストレスなどがたまりやすいことがあります。
下半身は冷え、上半身はのぼせるため、全身を温めるというよりも
血流を改善させ、下半身のみをしっかり温めていきます。
軽い運動やヨガ・気功などでストレスの元になっている
『気』の流れも改善させていきます。少し汗をパッとかくぐらいの
運動がオススメです。
食材では糖質を控え、血流を改善させやすい黒酢・青魚
などもい良いですが、柑橘やハーブなどをお使いになるのも
お勧めです。

ざっくり4タイプに分けましたが実際は複雑に
混在していることもあります。
どのタイプの方も共通して、おすすめなのは『足湯』です。
参考記事:足湯でそろそろ冷え対策を

これから寒くなる一方ですので、気になる方は
一度ご相談にいらっしゃってください。

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学びたい方:講座情報


 

2018/10/12

更年期とライフステージ

更年期とライフステージ

代表的な更年期症状というものが現れ、
年齢的なものを考えた時
自分も更年期なのかな、と考える時期がやってきます。

しかし、更年期というのは具体的に何歳〜というものではなく
人それぞれ症状の現れ方も、男性も更年期症状というものが
現れることがあり、人知れず、苦しんでいる男性もいるのです。

とは言え、東洋医学では女性は7の倍数、男性は8の倍数で
ホルモン分泌や身体の成長・老の過程が変化していきます。

女性では28〜35歳が気血が旺盛になるピークとなり
生命力が活発な時期。妊娠ズルならこと時期がやはり
一番望ましく、35歳以降は少しずつ衰えていき、49歳頃からもう一つの
下りピークに差し掛かります。
この辺りでいわゆる『更年期』の症状が現れ始めます。

男性ですと、56歳頃から男性更年期的な症状が現れてきます。

これは、あくまでも理論上の年齢です。

最近では若年性更年期症、などがありますから
年齢が若くても更年期的な症状が現れることがあります。


主な更年期症状

・下半身は冷え、上半身はのぼせる。
・急にドッと汗が出たり、寝汗をかく
・手足が急にカッと歩くなる、ほてる
・イライラしたり、落ち込んだり、気分の波が激しい
・眠れない、眠りが浅い
・動悸がする、物忘れが激しい
・抜け毛や白髪が一気に増えた
・頭痛・肩こり
などがあります。
他にもあるかとは思いますが主なものは上記のものになるかと思います。
これらは東洋医学では
〈気・血〉のバランスが崩れているところから生じていると考えます。
気はエネルギー=陽、血は体を作っているもの=陰
という陰陽の観点から観ることもできます。

陰陽をざっくり説明します(詳しい説明は後日記事にいたします)

陽は太陽・天を象徴とし、明るい・動きのあるもの・温熱のもの・気・男
陰は月・大地を象徴とし、暗いもの・静かなもの・冷えるもの、血・水・女

と区別されます。
なんとなくイメージがつくでしょうか?
この陰陽は相反する性質を持ち、互いに依存し、抑制し合います。
陽だけだと熱くなりすぎ、陰だけだと冷えすぎる。
それを互いにバランスをとりながら行き過ぎないようにしています。

女性はライフステージの中で
血を失う機会が多く、『陰』のエネルギーが不足気味になりがちです。
すると、相対的に『陽』のエネルギーが強くなります。
その陽のエネルギーが強くなると
イライラやほてり、のぼせ、動悸、不眠などが
現れやすくなります。
その一方で、陰も少ないが陽も少ないという方は
どちらかというとイライラするよち落ち込んだり、悩みがち
鬱っぽくなる傾向があります。
これは時期は違いますが、『産後うつ』も同じ理由から生じてきます。

また、五行の観点からも説明できますが、それは産後養生の記事で
詳しくかくこととします。

産後の養生と更年期

産後にしっかり、休むことができなかった、
出産時に大出血をした、
長期間、授乳をしていた
3〜4人の出産経験をしている、など妊娠時に血を失い
その回復が仕切れていないと『更年期症状』が早くから
現れたり、長く症状に悩んだり、ということになる傾向です。

そのほかの更年期になる原因

・夜勤が多い仕事をしていた
・夜は遅くまで起きている
・極端な食事制限をしたり、糖質が多くタンパク質が不足しがち
・激しく汗をかくような運動をしていた
・月経時の出血が多い

これは全て『血』が補いにくい状況です。
夜寝ている間に私たちは食べたものから『血』をつくりますが、
その原料はタンパク質です。
タンパク質を『陰』とするなら糖質はエネルギー、つまり『陽』
となり、陰が不足している状況に糖質が増えていくと熱量が
上がり、やはり更年期的な症状が現れやすくなります。
また、激しい運動で汗をかくと汗と血は同じものからできている、
という東洋医学の考え方から汗をかくほど血も失われます。

更年期症状を緩和する養生

・糖質(ご飯を除いて)は少なめに、たんぱく質は多めに
・夜は早く寝るように
・激しい運動ではなく、軽いウォーキングなどを毎日少しでも
やるように心がける

これは基本中の基本です。
けれど、これがなかなかできない〜、とおっしゃらず
やれることをコツコツやってみてください。
いろんな症状が出て、あっちこっちの病院へ行くよりも
自分が自分のために何か一つできることがあれば
それをやってみることから、色々なことが
変わっていきます。
自分の状態がよくわからない、
という方は一度ご相談ください☆

なつめやのご予約

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2018/10/09

秋の乾燥は甘酸っぱさで潤す

秋の乾燥は甘酸っぱさで潤す

秋になると肌がパリーっと乾いてきたり
喉が乾いてきたり
髪がパサついてきたり
便がコロッと硬くて便秘がちになったりと
人によって『乾燥』の現れ方が違うと思いますが
秋からは乾燥に気をつけていかないと
体の中から乾ききってしまいます。
アトピーの方もじゅくじゅくから
カサーっとしてきて悪化していきやすい時期。

女性ならば乾いている、というのは
あまり嬉しくない言葉かもしれません。

体を潤す食材は梨やレンコン、白ごま、大根、白きくらげ、豆乳、牛乳、チーズ
などパッと見た目に『白っぽい食材』です。
そのほかに、『血』で潤す、ということも大切。
血虚の女性はパサつきやすかったり、涼しくなってきているのに
ほてったりすることがあります。
参考:『火照りと女性の体』

血を補う、白っぽい食材を取り入れる、いろいろな食材の組み合わせ方
ができます。
薬膳では食材の持つ特質を生かすということが大切ですが
調理の仕方、味付け方も一工夫されると
より効果的になります。

味付け方としては
『甘い』+『酸味』潤い効果を増す、ということができます。

梅干しやレモンなども思い出すだけで
唾液が出てきそうですが、
そこに少量の甘み、例えば蜂蜜を加えたり
すると甘みからの潤いもプラスされて効果アップします。
甘みというのは体に入ると水を生じますが
ベタベタした水で溜まりやすく、溜まってしまうと
『痰飲(タンイン)』となってしまい、これはこれで
厄介な存在ですから、甘みの取りすぎは
オススメしません。
(痰飲については改めて後日、説明いたします。)

我が家はレンコンをきんぴらにするよりも極薄スライスで
軽く炒めたものを甘酢で味付けします。

また、蜂蜜などは殺菌効果などもあるので
蜂蜜レモンなどは喉の潤い効果と併せて風邪予防に
秋冬は1日1杯程度は飲むと良いかもしれません。

本日は近所からざくろをいただきました。
ざくろだけでも潤す効果がありますが、
お酢に漬け込もうかと思います。

黒酢で甘酢にしていろいろな料理にお使いになってみると
血流も良くなるし、潤うし、一石二鳥的な
調味料になるかと思いますので、お試しください。

2018/10/06

漢方薬と生薬・煎じ薬

漢方薬と生薬・煎じ薬

漢方薬の原料を『生薬』と言います。
いくつかの生薬の組み合わせで漢方薬は出来上がります。
そして、漢方薬といっても
顆粒のものだけではなく、煮出して飲むタイプの『煎じ薬』も
あります。
なつめやでは『煎じ薬』を選んでいただく方が多いですが
場合によっては粉薬もご用意します。
粉薬の漢方薬を煎じ薬で作ると
全く違う味ですし、効果も・・・。

さて、この漢方の原料となる『生薬』ですが
これは産地、収穫時期、栽培期間などによって
だいぶ品質・性質に差が生じます。
野菜も果物も産地が違うと味も違うし
性質も微妙に変化します。
みなさんもご存知かもしれませんが、シナモン(桂皮・ケイヒ)も
生薬として使います。桂皮はベトナム産の肉厚のものが
最高級となりますが、口に含んだ時、とても
甘くて、本当に良い香りなんです。妊活されている方は
やはりこちらの桂皮を使った方が効果が期待できます。
(でも、めちゃめちゃ高価)

中国産のものはそこまで香り高く無く、甘みも薄い。
お値段そこそこ。

産地でだいぶ違う味と性質です。

生薬の栽培は野菜なんてもんじゃない

以前、生薬の栽培セミナーに参加して栽培の仕方を
伺ったことがあります。
例えば『当帰(トウキ)』や『芍薬(シャクヤク)』という生薬は
血を補う働きがあり女性の漢方薬には無くてはならない存在といっても
良いほどです。その当帰や芍薬は栽培して花が咲いたら花が咲く前に切り取り、
ということをして2〜3年育てるそうです。
その間、肥料も農薬も入れないので管理も大変。
根っこを生薬として使いますが、収穫後の畑は栄養が
なくなり、しばらく休ませるそうです。
人参(食べる人参では無く漢方薬に使うのはオタネニンジン)
も6年、7年と栽培したもの。
土地のエネルギーをそれだけ蓄えさせるのですから
そりゃあ威力は大ですし、金額は安くはないです。
近頃は中国人も生薬の良いものを買い占めてしまうので
日本に入ってくるものは値段が急騰しているものも
たくさん。
(いつまでなつめやがやれるかと、ヒヤヒヤものです)


そんな風になつめやの煎じ薬は『生薬』にこだわって
作っています。できるだけ多くの皆さんに、
長く続けていただきたいので価格をなるべく
抑えるように努力はしていますが、やはり
人参などが入るのは、生薬の仕入れ値自体が
桁違いになりますので、金額を上げざるを得ないこともあります。
ご理解いただけると助かります。

コーヒーもインスタントは手軽ですが、本当に美味しい
豆を挽いて入れたコーヒーは格別ですし、
別物の飲み物、みたいですよね。

そんな風に煎じ薬と粉薬の差はどうしても出てきてしまう
のは仕方ありません。

そうしてご用意する煎じ薬を二番煎じにしてご夫婦で
飲んでいただいたり、畑に撒いたりして
みなさん、最後まで活用していただいているお話を
伺うと、嬉しいな〜と思います。

毎回、仕入れている生薬が届くと
今回は品質大丈夫かな?とチェックを入れ
香りを確かめたり。
仕入先が不安定なものを送ってくると
そことの取引ではないところを探したりと
意外と漢方薬局は大変なのです(笑)
先輩の大先生に教えていただいた生薬の仕入先
も、肝心要のものは絶対教えてくれない。

漢方薬は苦いものもありますが、私個人としては
粉よりも飲みやすく美味しいです。

そして、体質に合うと症状が早い段階で変化しますし、
体質だけでなく、様々な感覚も変化してくるようですよ☆

また、生薬の中には食べるものも含まれています。
生姜や山芋、ごま、紫蘇の葉、紫蘇の実、なつめ、など。
体質に合わせて飲んだいただければ、長く飲むことが心配
というよりも、長く飲んでいても安心なものです。
ただ、その体質をチェックしていくというのが
難しいわけですが。

中国の漢方薬などは量が凄まじいものですので
長く飲むこと自体難しいですが、日本国内の
漢方薬は量も少なめなので体に優しい。

*漢方のカウンセリングはご予約で承っております。
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2018/10/05

糖質断食のススメ

糖質断食のススメ

漢方のカウンセリングや、日々自分が食べているものを
観察して見ると圧倒的に『糖質』が多く、タンパク質が
不足しがちだな、と感じます。

漢方で『血虚』、つまり必要な血が不足していていたり
血虚から血の巡りが悪くなる『瘀血(オケツ)』の人が目立ちます。

体系がぽっちゃりしていても『血』が充実しているのか?
というと、そうではなく、単純に糖質が体に溜まった
ぼってりになってしまっている、という感じです。


糖質が溜まってくると

・ぶよぶよしてくる
・目の下、ほおがたるむ
・下半身が特に冷えやすくなる
・イライラしやすい
・胃がすっきりしない、下痢何便気味
・天気が崩れる前になるとめまいや頭痛、耳鳴りが起こりやすい
・水泡的なものができやすい

といった体調の変化や体型の変化が出てきます。
なんの関連性も無いように見えますが、東洋医学では
これらは全て糖質から起きてくる『痰飲(たんいん)』という
病理産物から発生してきます。
そして、この痰飲と瘀血がくっつくと『悪性物質』ができやすくなります。

そこでなつめやが提案したいのが

『糖質断食』

糖質を決められた期間、制限して、自分の味覚を
フラットな状態に戻し、体の中に溜まっている
糖質的水分を排泄させるためです。

糖質制限をずっとするのって
結構、気合が必要。
そして、糖質そのものの中身を見た時に
米・小麦などの主食になるものの糖質は
エネルギー源としては必要です。

糖質を1週間のうち2〜3日、主食の米以外の
糖質、果物やお菓子、ジュース、お酒などを
摂らない、というそれほどストイックでは無い断食。
米もできれば少なめにして
タンパク質やミネラルの入った海藻などを
多めに摂るようにしていただくと良いかと思います。

糖質断食のポイント
・嗜好品の糖質・果物・飲み物は摂らない
・主食となる炭水化物は小麦以外はOK(ご飯・そばなど)
・タンパク質は動物性・植物性のどちらも1日のうちに取り入れる
・野菜・海藻類なども取り入れましょう
・朝・昼は炭水化物である主食多めにして、夕飯は炭水化物を抜くか減らす。

炭水化物を減らすと、タンパク質を燃料に燃やし始めますが
効率が悪いですし、それだけ多くのタンパク質をとるには
強靭な胃腸の持ち主でないと難しいかと思います。
胃腸に負担ない範囲でタンパク質量を増やしていきましょう。

そして、糖質断食をしている間は冷えないように
足湯をして、足首・足裏をしっかりマッサージして見てください。
むくみも取れやすくなりますし、
重だるさも軽減するかと思います。
あくまでもこれはダイエット目的では無いですが、多分
痩せます(笑)
そして、普通に糖質的な食品、パンや果物を
食べた時に『甘〜〜〜〜〜い!!』と気づくかと。

とにかく、糖質の摂り過ぎを自覚して
体を軽くし、タンパク質を多めにとっていくことが
肉体を健康的に保つ秘訣かと思われます。

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2018/10/04

栗は身近な薬膳食材

栗は身近な薬膳食材

秋の味覚『栗』は身近な薬膳食材です。
中国の甘栗も、日本の甘栗も。
栗は何と言ってもエネルギー『気』に働きかけていく食材です。
胃腸の働きを活発にし、下痢しやすい体質改善に役立ちます。
食べ過ぎると便秘になることも考えられますので
気をつけましょう。
温の性質なのでお腹が冷えて下痢をしやすい方に特に
オススメです。体の中を温めていくエネルギーですね。
つまり『陽』の性質が強いのが特徴です。
また、先天の精『腎』の働きを補う補腎食材でもあるので
老化予防、足腰の強化に役立ちます。
女性では冷えて高温期が安定しない方に良いですね。

栄養学的な部分を調べてみると亜鉛や鉄も含んでいます。
亜鉛はホルモン分泌や髪の毛、肌にも良い影響を与えてくれます。
実際、薬膳でも男性機能を活性化する食材としても
登場しています。
男性って案外、下痢っぽい方多いですよね。

薬膳としては鶏肉と炊き込みご飯にしたり、おかゆにしたり
というのが多いようです。

また、カリウムも多いので、むくみや高血圧にも
良いとされています。

薬膳的に考えると全て『腎』に繋がります。

ちなみに性質・性味/帰経は温、甘/脾・胃・腎となります。

成長・発育・生殖・老化の人の一生を支える『腎気』は
身近な食材でコツコツ養い続けることが大切。
1回食べたらどうなるものではなく、毎日無理なくコツコツ。

季節の栗はおこわにしたり、渋皮煮にしたりも良いですが、
本日は焼きポン栗。
水に一晩浸して、魚焼きグリルでしっかり目に焼けば
鬼皮も渋皮も剥きやすいです。
焼く前に栗の表と裏に包丁で切れ目を入れておくことを
お忘れなく☆

 

 

2018/10/02

妊活は夫婦で

妊活は夫婦で

漢方薬で不妊治療、妊活を、とお考えの方も最近は少しずつ
増えてきました。
病院での治療をしている方も、治療を始める前の方も
そして、病院での治療はお休みして、という方も様々ですが
自分の体を整えて妊活して行く、というのは
自分の体だけではなく、生まれてくるお子さんにも
プラスの結果に繋がります。

以前は奥さんのみがご相談に来ていただくことが
多かったのですが、漢方薬を服用して、体調が良くなり
基礎体温も良い状態になってくると、どうしても
???という時がきます。

奥さん側の体より旦那さんを見ないといけないかも・・・

という時です。
体外受精などをしても、着床はするけれど
10週を超えてこないことが何度か続くことがあったり、
治療をしていなくても基礎体温を見ていると
これは妊娠に至るかも・・・と思っていても
月経になってしまう。

『ご主人は検査をしていますか?』という伺うと
していて、問題がない、という方もいますし
検査になかなか行ってくれないという方もいます。

若くても精子が動かない、数が少ない、という方もいます。

精子の質が悪いとやはり受精できたとしても
受精卵の質は芳しくないので、なかなか着床しにくかったり
着床しても10週を超えることが難しいことも。

なつめやでは奥さんが先行して漢方薬を飲んでいても
ご主人に二番煎じ、または、多めに煎じ薬を作っていただいて
二人で分けて飲んでいただくこともあります。
そうして、お二人で飲み始めて良い結果に繋がって行くこと
も多く、やはり妊活は夫婦でやった方がいい、と考えています。

ご主人たちは仕事に追われている中で日々消耗しているのが常だと
それが当たり前の状況なので、なかなか自分の状況がわかりにくいかもしれません。

奥さんたちから見て疲れているな〜ということがありましたら
毎日の食事から気をつけたり、お酒の量や、生活習慣
お二人でできる妊活をすることで、一人で抱え込まず、
二人で乗り越えて行く、心強さも生まれるかと。
まずはできることから。
焦らず、互いのペースを合わせながら進んで行きましょう。

2018/10/01

10月の予定

台風が9月の終わりにやって来て
全てを流し去るかのような大雨の後に
10月1日の朝からは快晴となりました。

自然災害の多い2018年ですが、その自然の脅威の
前に私たち人間は歯が立ちません。
自然と共生し、自然の道を壊すのではなく
もたらしてくれる恩恵を『もっと もっと』と
求めていくよりも、与えられていることに
感謝し、謙虚になる時期が来ているような
そんな気がしています。

私たちの心身も夏の暑さで、疲れが溜まっていたり
体の中から乾いていたり、急に体が冷えて来た
など体の変化を感じれるのは、自然の中での
体の変化を感じ取れている証拠。
良いことです。

外向きの意識では冷えているということも
感じず、冷えたものを飲食しやすく
これから迎える秋冬の体の変化に
対応できなくなります。

自然と共生していく、というのは
自然の変化とともに体も変化し、生活や食事なども
変化させていくこと。
それが『養生』なんですね。

今の時期に大切なのは夏の間に失っている
気血を補うこと。
葉物、夏野菜から根菜・穀物への食べ物を
変化させていったり、旬の果物の梨・柿・りんごなど
は体を潤してくれますが体を冷やしやすい性質なので
食べ過ぎにはくれぐれも気をつけましょう。

さて、養生の講座は
今月はカネマツさんで10月17日11時〜となります。
『家庭の薬膳養生講座』

そして、自然と自分たちの心身の調和を学ぶ
『陰陽五行講座』は11日〜始まります。
こちらは最終受付は5日までとしますので
ご興味のある方は是非ご連絡くださいね。

*定休日、臨時休業日はホームページ
下部のカレンダーを参照してください。

9月は上田のsoinカフェさんでハーブの講座をしたり
気功養生講座をしたりと、薬膳以外の講座が
増えて来て新鮮な学びの多い月でした。
来年もハーブの講座などやってみようかな〜と思いました。

春からいろいろなチャレンジをし、秋になり
それが実を結び、今年のまとめに入る感じです。
陰陽五行講座は基本をしっかり踏まえ、東洋哲学の面白さ、
深さを学ぶ機会となり、新鮮な気持ちでやはり学び直しているように
感じます。
自分が歩んで来た道を改めて振り返り、さらに深く掘り下げていく
過程・学びもこの秋にはぴったり。
皆さんも秋の深まりとともに、自分の中でもう少し学んで見たいな〜と思うこと
にチャレンジして見てはいかがでしょう?














これから紅葉シーズン、山歩きも気持ち良いものです。
なつめやとトレッキング、いかがでしょう?

2018/09/25

女性のメンタルと身体

女性のメンタルと身体

女性のメンタル疾患は『血』がトラブルから起こることが多いと
常々感じます。
産後うつ、月経前後の不調、なかなか赤ちゃんを授からないことからのストレス
更年期、不安、動悸、不眠・・・など様々な場面で『血』が中心となって
トラブルが起きてきています。
眠れない、不安感、抑うつ傾向となると心療内科へ行くかどうか
と悩むこともあるかと思います。
確かに、そういった診療科へ行かないとならないケースも
ありますが、同時並行で身体のケアもしてあげると改善しやすくなる。

メンタルのことをメンタルの薬で解決しようとするより
身体の面から改善して行くことでメンタルが
改善しやすくなるケースも多々あります。

そもそも『血』というのは何でしょうか?

身体の隅々に栄養を送り届けています。

では『栄養』ってなんですか?

栄養って、つまりエネルギーのことですね。

身体の細胞にエネルギー=栄養が行き渡らなければ
そこにはエネルギー不足が起きます。
正常に動きにくくなる。

特に頭部は心臓よりも高い位置にありますから
血圧が低かったり、疲れていたりすれば
頭部への血が上がりにくくなり、脳も栄養不足に
陥りやすくなります。
(当然、頭部の問題なので美容面・頭皮・視力などにも
影響してきます。内側からの美しさは化粧品では出てこないですよ〜)

結果的に脳の働きが過敏になったり、ダウンしたり
ということが起きてしまい、不眠や不安感、イライラなどが
起こりやすくなります。
また、頭痛や首・肩のこりなども起こりやすくなりますし、
脳への血不足が続くと記憶力にも影響してきます。
特に子宮へ血が集まって行く月経前後や
大量出血ごの産後、授乳中、急激なダイエット
などをしていると『血』不足になりメンタル面に
トラブルが出やすくなる。

更年期なども産後のケアをしっかりしていないと
早くから現れたり、ホットフラッシュがひどくなったりと
時間を経てトラブルが生じることもあります。

西洋医学では『血』不足というのは『貧血』として
測りますから、貧血検査で異常がなければ問題とならないことが多い。
そして、血を『成分』で考えるため
そもそもの役割で考える東洋医学とは大きな『血』の性質の
違いが生じてきます。

女性の一生というのは『血』によって大きく様変わりします。

動物性タンパク質や色の濃い野菜や黒い食べ物は
血を補うもの。
よく噛んで食べることで胃腸からも吸収されやすくなります。

産後や更年期のトラブルのご相談も増えています。
どうぞ気軽にご相談ください☆

2018/09/20

秋の味覚と養生

秋の味覚と養生

秋になり美味しい果物や野菜も
増えてきました。夏野菜は体を冷やすため
やはり秋の野菜を食べたくなる頃です。

夏に暑さでかなり体力を消耗しているため
体としてはエネルギーを溜めたい、という本能が
働きますので食欲がアップしている方も
多いかもしれません。
暑さで汗も良くかいているため体の中は乾いています。

体の中を潤して、エネルギーの補充に・・・
と自然と欲するものはやはり甘味を含んだものになります。
もうすぐ秋分になり自然界の陰陽のバランスも
大きく変化します。
太陽からのエネルギーが減るため
食べ物からのエネルギーで満たそうとしていく、ということも
やはり食欲を増す理由の一つ。

秋から冬にかけての寒さに負けない体にしていく
体の自然な変化です。

体が乾いてエネルギー不足になっていると・・・
体を守るための免疫力まで不足し、しかも乾いた状態は
容易に様々な細菌に感染しやすくなります。

今年はすでにインフルエンザが流行り始め
風疹も流行の兆し、と出ておりました。

この時期に出てくる食材はやはり積極的に
食べたいところですが、甘味が強すぎると
帰ってむくんだり、冷えたりすることがあるので
要注意です。
特に秋は梨やぶどう、りんごなど次々に
美味しい果物が登場しますので食べ過ぎには要注意です。

オススメはやはり根菜類たっぷりの
味噌汁やスープ。

根菜は大地のエネルギーをしっかり蓄えています。
葉物は生で食べずにできるだけ火を通すことも大切です。
ぬるっとしたもの、ネバっとしたものは
その性質で潤い感が出ます。
少しずつ里芋やレンコンなどが美味しい時期になります。
また、山の恵みも美味しく、そしてエネルギーが
豊富なものがそろそろ採れてきます。

クリやクルミなどの木の実はエネルギーが
東洋医学的にはとても強いものになります。
クルミ和え、栗ご飯、美味しいですね。

ちなみにクリもクルミも先天の精と呼ばれる『腎』
を温め、パワーアップしてくれる食材です。
成長期のお子さんにももちろんですが、
やはり妊活中のご夫婦ともにぜひ召し上がっていただきたい食材。
また、アンチエイジングにも役立つ食材で
歳をとってからの頻尿や物忘れ、足腰の弱体化を予防してくれます。
毎日少しずつでもおやつに食べるといいですよ。

秋の味覚を楽しみながらどうぞ、
体の中から潤して、エネルギーを蓄えて
冬に備えてくださいませ☆

 

2018/09/13

めまいを東洋医学的に観ると

『めまい』を東洋医学的に観ると

めまいのご相談は案外多いものです。
メニエールとして診断されているケースもあれば、
色々検査しても何も原因がつかめず、めまいに悩まれている
方も多いようです。
原因がないと自律神経では?ということでさらに違う意味で
悩みが膨らんでしまうこともあり、『めまい』というものは
生活の質を下げてしまう身近な症状のように感じます。

さて、この『めまい』ですが東洋医学的にみれば
大きく3つのパターンに分かれます。

1、気血の不足、めぐりの悪さ
体が疲れていたり、月経前後だったり、睡眠不足だったり
するとエネルギー(気)や血が行き渡らず、めまいが
生じてくるタイプです。気血が不足しているので
物忘れがひどくなったり、頭痛も併発したりすることもあります。
めまいによりさらに疲れてしまって生活に影響が出やすく
なります。少量の辛みの食材、例えば生姜やミョウガ、シソ
などを使いながら動物性タンパク質を少しずつ摂取していくことを
心がけてください。

2、イライラ、高血圧型
血気盛ん、といったイメージの方に多いかもしれません。イライラ
しやく、血圧も若干高めかもしれません。
良い意味では行動的、活動時ですがそれが行き過ぎると
めまいが生じてくることがあります。
呼吸も浅めなのでゆっくり深呼吸し、ゆっくりした
生活を心がけることが大切です。

3、余分な水が溜まっているタイプ
もともとの胃腸の弱さや、生物・冷えたもの、アルコールの
摂取、甘い物の食べ過ぎなどによって本来、溜まるはずのない
『水』が体の様々な部位に溜まることがありますが、それは
頭部にも溜まることは当然あります。吐き気・下痢を
伴うこともあります。
こういった水のたまりを『痰飲(タンイン)』と言います。
このタイプの人は天気が悪くなる前に目眩が悪化したり
吐き気が生じたりすることがあります。
基本的には生物、冷えたもの、甘み、アルコールの摂取を控え、
食後すぐにゴロゴロと寝ないようにすることです。

3つのパターンに大きく分けてご説明しましたが
実際はこれらが重なったりしていることもあり、
判断が難しいこともあります。
しかし、『めまい』を引き起こしている原因は必ず
あるはずです。めまいの原因は体質的なことだけでなく
普段の食事、生活などからも影響されていることがあります。
めまい、だけでなく他の症状にもつながることがありますので
我慢しないようにしてくださいね☆

 

2018/09/07

火照りと女性の体

火照りと女性の身体

夏の間、ほてったり、のぼせたりと
熱感の強かった方も多かったかもしれません。
秋になり一雨ごとに気温が下がっていくと
蒸し暑さから段々と涼しさの方を感じるようになっていきます。
そうした、気温の変化などを実感し始めた頃に
顔だけ火照って、手足が冷たい、お腹が冷える
腰が冷える、などのような体の変化も出てき始めます。

火照ったりのぼせているから
体温が高いのか?といえばそうではないこともあります。

女性は月経や出産、授乳などにより『血』を失う
機会が断然男性より多くなります。

『血』というのは全身をめぐり栄養を届ける働きとともに
体内でつくられた熱を全身に伝えることで体全体を温めいます。
人は外気温が変化しても体温を一定に保つ機能を備えています。

ところが、血が不足している『血虚(けっきょ)』という状態になると
暑い時には血がドロドロしてめぐりにくくなったり、
寒い日には血管が収縮してめぐりにくくなる、といったように
血の巡りが悪化することで末端の血がめぐりにくい場所では
冷えたり、火照ったりが強く生じやすくなります。
こちらも参考に「血というもの」

また、モノの性質として温かいものは上昇し、冷えたものは下に
たまりやすくなります。下半身が冷えている人ほど、頭部ののぼせ感
が生じやすくなります。

夏の間、暑い暑いと冷たいものを飲むほど頭部が熱くなり
汗を大量にかいていたのでは?と思われます。

のぼせ感や手足の火照りを強く感じやすい方は
血流を改善させることが第一になります。
また、更年期世代の女性はのぼせや火照り感が
強くなり、ホットフラッシュなどに悩まれる方も
多いですが、お話を聞いてみるとお腹のあたりから
下は冷えている、ということもあります。

これから秋・冬になるにつれ血流を調えておくことは
様々な病気の予防になります。

・足湯などで外から温める→「足湯でそろそろ冷え対策を」
お風呂はすぐにのぼせてしまい下半身をしっかり温めることが難しいので
足湯をお勧めします。

・血を補いながら巡りを改善する食べ物を積極的に

血を補うにはやはり動物性のタンパク質がいいのですが、油を使えば
めぐりが改善するよりも悪化し兼ねませんので茹でたり、蒸したり
という調理が良いです。
また、サンマやアジなどは血を補いながら巡りを改善してくれる
食材の代表です。南蛮漬けや焼いて召し上がるときなどに黒酢を
組み合わせるとさらに、血巡り効果がUPします。

☆血の巡りを改善する食材
いわし・さんま・さば・あじ・かに・玄米・玉ねぎ・にんにく・にんにくの芽
らっきょう・にら・ねぎ・しょうが・みょうが・なす・そば・黒豆・
黒きくらげ・山椒・花椒・シナモン・紅花・サフラン・バラ・うこん・桃
さくらんぼ・黒酢・ウコン茶・紅花茶・バラ茶・シナモン・紅茶・ほうじ茶
ウーロン茶・・・

温めれば血が巡る、と考えて辛味(唐辛子やショウガ、ねぎ)
のものを使いすぎると血が不足気味の方は体に熱がこもってしまい、
のぼせ感が強くなることがあるのでご注意ください。

・ぶらぶら運動を朝夕に
『ぶらぶら運動』は気功の動作の一つなのですが、簡単なので
無理なく続けやすく、続けることで気血水の流れも改善しやすくなり
ます。
肩幅に足を開いて立ち、肩の力を抜いて、トントンと
かかとを上げ下げして体に小刻みに振動を与えていきます。
だいたい5分くらい朝夕にやってみてください。
食べ物だけで血流を改善するというよりも、やはり自分の体を
動かす、ということも大切になります。
毎日少しずつでも続けていくことが大切です。
気功講座では季節の養生や、食べ物、気功法などを
お伝えしています。ご興味のある方は是非ご参加ください。