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長野市にある漢方とハーブのお店なつめやブログ

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Oct.06 2018 | category:漢方

漢方薬と生薬・煎じ薬

漢方薬と生薬・煎じ薬

漢方薬の原料を『生薬』と言います。
いくつかの生薬の組み合わせで漢方薬は出来上がります。
そして、漢方薬といっても
顆粒のものだけではなく、煮出して飲むタイプの『煎じ薬』も
あります。
なつめやでは『煎じ薬』を選んでいただく方が多いですが
場合によっては粉薬もご用意します。
粉薬の漢方薬を煎じ薬で作ると
全く違う味ですし、効果も・・・。

さて、この漢方の原料となる『生薬』ですが
これは産地、収穫時期、栽培期間などによって
だいぶ品質・性質に差が生じます。
野菜も果物も産地が違うと味も違うし
性質も微妙に変化します。
みなさんもご存知かもしれませんが、シナモン(桂皮・ケイヒ)も
生薬として使います。桂皮はベトナム産の肉厚のものが
最高級となりますが、口に含んだ時、とても
甘くて、本当に良い香りなんです。妊活されている方は
やはりこちらの桂皮を使った方が効果が期待できます。
(でも、めちゃめちゃ高価)

中国産のものはそこまで香り高く無く、甘みも薄い。
お値段そこそこ。

産地でだいぶ違う味と性質です。

生薬の栽培は野菜なんてもんじゃない

以前、生薬の栽培セミナーに参加して栽培の仕方を
伺ったことがあります。
例えば『当帰(トウキ)』や『芍薬(シャクヤク)』という生薬は
血を補う働きがあり女性の漢方薬には無くてはならない存在といっても
良いほどです。その当帰や芍薬は栽培して花が咲いたら花が咲く前に切り取り、
ということをして2〜3年育てるそうです。
その間、肥料も農薬も入れないので管理も大変。
根っこを生薬として使いますが、収穫後の畑は栄養が
なくなり、しばらく休ませるそうです。
人参(食べる人参では無く漢方薬に使うのはオタネニンジン)
も6年、7年と栽培したもの。
土地のエネルギーをそれだけ蓄えさせるのですから
そりゃあ威力は大ですし、金額は安くはないです。
近頃は中国人も生薬の良いものを買い占めてしまうので
日本に入ってくるものは値段が急騰しているものも
たくさん。
(いつまでなつめやがやれるかと、ヒヤヒヤものです)


そんな風になつめやの煎じ薬は『生薬』にこだわって
作っています。できるだけ多くの皆さんに、
長く続けていただきたいので価格をなるべく
抑えるように努力はしていますが、やはり
人参などが入るのは、生薬の仕入れ値自体が
桁違いになりますので、金額を上げざるを得ないこともあります。
ご理解いただけると助かります。

コーヒーもインスタントは手軽ですが、本当に美味しい
豆を挽いて入れたコーヒーは格別ですし、
別物の飲み物、みたいですよね。

そんな風に煎じ薬と粉薬の差はどうしても出てきてしまう
のは仕方ありません。

そうしてご用意する煎じ薬を二番煎じにしてご夫婦で
飲んでいただいたり、畑に撒いたりして
みなさん、最後まで活用していただいているお話を
伺うと、嬉しいな〜と思います。

毎回、仕入れている生薬が届くと
今回は品質大丈夫かな?とチェックを入れ
香りを確かめたり。
仕入先が不安定なものを送ってくると
そことの取引ではないところを探したりと
意外と漢方薬局は大変なのです(笑)
先輩の大先生に教えていただいた生薬の仕入先
も、肝心要のものは絶対教えてくれない。

漢方薬は苦いものもありますが、私個人としては
粉よりも飲みやすく美味しいです。

そして、体質に合うと症状が早い段階で変化しますし、
体質だけでなく、様々な感覚も変化してくるようですよ☆

また、生薬の中には食べるものも含まれています。
生姜や山芋、ごま、紫蘇の葉、紫蘇の実、なつめ、など。
体質に合わせて飲んだいただければ、長く飲むことが心配
というよりも、長く飲んでいても安心なものです。
ただ、その体質をチェックしていくというのが
難しいわけですが。

中国の漢方薬などは量が凄まじいものですので
長く飲むこと自体難しいですが、日本国内の
漢方薬は量も少なめなので体に優しい。

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