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長野市にある漢方とハーブのお店なつめやブログ

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Nov.06 2018 | category:養生

『立冬』冬の始まりと養生

『立冬』冬の始まりと養生

秋の土用が明け、明日は『立冬』となります。
いよいよ冬が本格的に始まります。

寒くてすでに手足が冷えている方もいて
今年は冬のスタートが唐突に始まったような感じもします。
夏が暑かったために冷房を効かせていたり
体を冷やすものをたくさん飲食していた方が
冷え感が強く出る可能性もあります。

自然の摂理とエネルギーの変化


『冬』というのは来年の春に向けてエネルギーを貯める時期になります。
このような時期に何かを新たに始めるよりも
エネルギーを浪費せず、貯めることで春からのスタートが
スムーズになります。

東洋医学では春は発生、夏は成長、秋は収穫、冬は閉蔵というリズムに沿って
自然のエネルギーが変化していくので、それに人間の生活も合わせていくことで
自然に逆らわず、心身が整い、自然免疫も培えると考えられています。
これは紀元前から脈々と受け継がれてきた東洋医学の智慧』です。

一年のうち、最も太陽のエネルギーが弱まるのは『冬至』となります。
立冬から冬至までは日毎に季節のエネルギーのうち体を温める『陽』のエネルギーは
減っていく一方です。体を冷やしやすくなる『陰』のエネルギーが強くなります。
来年の『立春』からようやく春の兆しを感じ、春分から『陽』のエネルギーが再び
芽生え始めます。それまではじっと体に食べ物からのエネルギーを貯めていく時期、となります。
冬は体重が増えるのは当然のことなんです。
また、春になれば、蓄えたものを消費していきます。
しっかり貯めておくことができないと、春になってぼんやりしたり
だるい、なんていうことになってしまいます。
冬はエネルギーの積極的な発散はできませんが、来春に向けて
色々な計画を立て、準備に充てる大切な時期なんです。

自然のリズムに合わせた生活


汗をたくさんかくような激しい運動は避け、
朝はゆっくり目に、夜は早めに就寝するように心がけます。
体の気血は内臓を守るために体の深部に集中していくため
体の表面は冷えやすくなり、特に背面の肩や背中、腰などが
冷えやすくなります。
ホカロンを用いるのも良いですが、体をほぐすように
ラジオ体操や気功体操、ヨガなどをしたり足裏・ふくらはぎなどを揉んで
下半身に溜まって冷えやすくなる血流を改善するよう
自分から『動く』ということも大切です。
外から温めるだけでは流れは改善しにくい、ということですね。

食べ物は黒いものを中心に

冬の間は身体の五臓のうち『腎』が弱りやすい、と考えられています。
『腎』は腎臓の働きだけでなく、東洋医学ではホルモンの分泌や
成長、発育、老化など人の生命エネルギーそのものを支配しています。
寒くなってきてから腰から下が冷えやすい、朝方にトイレに起きる
下痢しやすい、という方は冬の時期の過ごし方がとても大切になります。
そして、『腎』という働きを活発にする食材は『黒いもの』というのは
東洋医学界ではよく知られたところです。
代表的なものでは黒豆や黒ごま、黒きくらげ、黒米などがあります。
また、木ノ実のクルミや栗、山芋なども補腎(ホジン)食材として
中国や台湾などでは積極的に食べられています。
毎日、このうちの一つでも食事に取り入れていただくと
『コツコツの養生』となります。
・参考記事:栗は身近な薬膳食材


冬の始まり、来春への準備期間。
自然のエネルギーの移り変わりに自分の生活も
変化させていく、というのが『養生』。

冬養生を味わい、そして春を待つとしましょう。

・今月の気功養生講座は28日の上田アリオさんとなります。
・来月のカネマツ講座は黒豆味噌作りがメインとなります。
近日中に詳細をお知らせします。