Dec.02 2018 | category:薬膳
抹茶と緑茶の飲み分け
抹茶と緑茶の飲み分け
お茶の歴史
お茶は平安時代に最澄や空海などの唐へ渡った僧侶によって日本にもたらされたそうです。
そして、鎌倉時代になってから、禅僧の栄西が
新しい抹茶の茶法と茶種を中国から持ち帰り、
お茶文化が発展しました。
栄西は日本最古のお茶の本『喫茶養生記』を書いています。
そこには薬膳の基本である『五臓の調和』について
そして、その中でも『心』の負担を和らげる『苦味』の代表として
お茶を紹介しています。
お茶の栽培や製法についてまで書かれているそうです。
抹茶と緑茶の違い
碾茶(テンチャ)というお茶を粉末にしたものが抹茶で、煎茶(一般的に飲まれているお茶)を粉末にしたのが緑茶です。
そもそもの茶葉が違うということですね。
そして、碾茶は、よしずなどで日光を遮った茶葉を蒸した後に、
揉まずに葉の形のまま一枚ずつ乾燥させて、葉脈や茎を取り去ったお茶です。
日光を遮ることで、お茶の甘み成分や旨み成分のテアニンが多く含まれる柔らかな
茶葉になるそうです。
煎茶は日光を遮ったりはしないで育てるので
緑茶成分の代表カテキンが碾茶(テンチャ)よりもたくさん含まれています。
カテキンは、渋味が強いのでお抹茶に比べ煎茶は、苦くなっております。
テアニンは、お茶の甘味や旨味成分であるアミノ酸の半分以上を占めている
お茶特有の成分です。
リラックス効果がとても高いのだそうです。
最近の研究ではテアニンはストレスや緊張を緩和し、
睡眠の質を改善する効果も期待できるという報告もあります。
お茶にはカフェインが含まれ、覚醒効果がありますが、
テアニンには興奮を適度に抑える働きがあるため、
カフェインによる興奮が穏やかな作用にとどまるそうです。
一方、緑茶に多く含まれるカテキンは、緑茶の渋み成分の元です。
コレステロールの増加を防いだり、血糖値の上昇を防ぐ効果、
があるので生活習慣病予防になります。また、抗菌作用などがあり
様々な健康に良い、という研究結果があります。
この渋みの主成分のタンニンはタンパク質を凝固したり
鉄などと結びつきやすい特徴があります。
そのため、渋みが強くカフェインを含むものを
多く摂取することで胃が重く感じたり、痛みを感じたり
しやすくなります。
また、鉄剤などを服用している方は服用前後は
お茶やコーヒは控えるようにと言われています。
実は抹茶には鉄や葉酸、ビタミンCなどが豊富に含まれています。
渋みも少ないことから胃の痛みや貧血などが気になる方は
抹茶の方がコーヒーや緑茶などよりも
オススメかもしれません。
逆にダイエットや風邪予防をという方には緑茶がいいのかもしれません。
食事にはやはり緑茶が合いますね。
そしてお抹茶は、家でリラックスして
美味しい一杯を美味しいお菓子とともにいただくのが
良いかもしれませんね。
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