Nov.10 2018 | category:漢方養生
風邪の漢方・養生
風邪をひいた時の漢方や養生
風邪には葛根湯、といつからかよく言われる様になりましたが実際は私はほとんど使うことがないです。
漢方薬局屋ですが。
葛根湯を飲んで風邪を改善させていくタイミングが大切です。
風邪の初期の初期にゾクゾクする〜という時に
飲んで、お風呂はいって(私は入ってしまう)、汗をしっかり
かいて風邪の症状を汗で散らす、ということができれば
成功です。高熱でガッと治すというのに葛根湯は使えます。
こういう手法を辛温解表、汗法と言います。
ただ、葛根湯が家にない時もありますから、そう言うときは
大量のネギを刻んでお味噌汁に入れて
一気に身体を温めます。お風呂も熱めのお風呂にさっと入って
汗が出始めたら上がり、お布団にくるまって汗をしっかりかくことです。
汗をかき始めたら栄養補給です。
すりおろしリンゴやはちみつレモンなどを頂くと
糖分や潤す作用のもので汗をかいて乾いてしまうと言うことは
防げます。
しかし、汗をかかせることができず、ぼーっと
熱っぽい症状が続いてしまうとそれはもう、体の中に風邪の
邪気が入り込んでしまっているので、そうなると葛根湯で
温め続けていると体力が消耗したり、喉が乾いてきて
空咳が出たりし始める。
そうなると、葛根湯ではないんですよね。
体の熱をとる様に潤してあげたり、
体力を上げていきながら熱を下げる様な漢方に
切り替えていきます。
今年は夏に汗をかいてだいぶ体の中が乾いている方が多いためか
風邪をひいて熱は取れたけれどいつまでも
喉がイガイガしたり、空咳が出てひどいと喘息気味になってしまって
という方もいます。
お腹を温めながら潤してあげるのが大切です。
食べ物でも蜂蜜やレンコン、アーモンドミルクなどで
肺を潤す食養生ができます。
乾いた咳が少しずつ痰が絡み始めたら潤いが出てきているので
肺を温め始めたりします。
その場合は背中にホッカイロ。
特に首の後ろを少し下がったところにポコっと骨が出ている
場所に『大椎(だいつい)』というツボがあります。
様々な邪気の出入り口になりやすい場所ですが
その辺りにホッカイロを貼ってあげると
肺も温まりやすく、風邪が改善しやすくなります。
普段も首・肩が凝りやすいと言う方はここに
小さめのカイロを貼っておくと良いです。
ただ、風はこじらせると大変なので、養生なんとかできる
体力のある方や、時期を読み間違えないことが大切ですね。
どの人にも養生法だけで治せるかといえばそういうことでも
ないですし、体力が消耗すると治りにくくなってしまいます。
また、小さなお子さんなどは熱が上がりすぎると脳に影響を
残しかねないので、早めの対処がとても大切。
風邪を引く、長引くということはそもそも体の免疫、抵抗力が
落ちているということですが、それは自分の体を守る
エネルギーが不足している、ということです。
睡眠をしっかりとり、体を温め、よく食べて
体のエネルギー回復をすることが大切なのは言うまでもありません。
今年は夏の影響が体に残っている人が多く
体が冷えていたり、乾いたりしているため
抵抗力が落ちています。インフルエンザやその他の風邪が
身体に入りやすい状態になっていますので
できるだけ日々の養生を大切にしてください☆
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